匂いと手触りも大事だったなと思うもんざです。
先日ひさしぶりに購入したリアル本は開くとインクのにおいがします。
「マンガでわかるカルロ・ロヴェッリの物理学」ルーカ・ポッツィ (著) https://amzn.to/42UmucY
kindle本もあるようですが、これは絶対にリアル本を買って正解でした。
すべてカラー印刷というぜいたくな作りで手にもつとずっしり重い本です。
むかし絵本を読んだころを思い出しました。
本を開いたら別世界があらわれて、そこへ自分も入っていく不思議な感じ。
紙やインクのにおいや、本の手触り、ページをめくる音にも刺激されることを考えると、電子本では嗅覚、触覚、聴覚の部分がリアル本体験とは異なってくるんだなと気づきました。
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もんざの進捗報告
今月みなさんと共有するのは、こちらです。「一杯のおいしい紅茶」ジョージ・オーウェル著 中公文庫 https://amzn.to/3WRxIuU
今回は、1944年12月に執筆され、1945年7月28日にリーダーに掲載された「おかしくても、下品ではなく」というエッセイから、印象に残ったところを共有します。
引用「笑いが生まれる理由とか、その生理学的効用について確かなことは知らないが、おおよその原因なら分かっている。何かがおかしいのは。ほんとうに不愉快だったり怖かったりしたのではだめだが、それが既成の秩序をひっくりかえすときである。冗談は、すべてささやかな革命なのだ」
引用「残酷さと知的に怖いものは避けるという、現代イギリスのユーモアの愚かしい伝統は、「おかしくても、下品ではなく」という言葉に要約できる。この場合の「下品」とは、ほとんど「猥褻」の意味であって、たしかに最上のユーモアが下ネタとはあまり関係がないことはまちがいない」
引用「猥褻というのはけっきょく一種の破壊的行為なのだ。チョーサーの「粉屋の物語」は、「がリヴァー旅行記」が政治的な分野における破壊行為なのとおなじく、道徳的な分野における破壊行為なのである。つまり、忘れがたいこっけいな味を出すためには、金持ちとか、権力者とか、自己満足に浸っている人間が触れられたくない問題を、何かつきつける必要があるのだ」
このあたりを読むと、オーウェルが「動物農場」や「1984」を執筆した理由が垣間見える気がしました。
今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。
参加予定者(4名)
- もんざ「一杯のおいしい紅茶」ジョージ・オーウェル著 中公文庫 https://amzn.to/3WRxIuU
- Treeさん「技術革新と不平等の1000年史」ダロン・アセモグル (著), サイモン・ジョンソン (著), 鬼澤 忍 (翻訳), 塩原 通緒 (翻訳)早川書房 https://amzn.to/4hhvugb
- じょあんなさん「算数文章題が解けない子どもたち ことば•思考の力と学力不振」岩波書店 今井むつみ著 https://amzn.to/40Oghwo
- にしやまさん「REAPPRAISAL リアプレイザル」内田舞(著)実業之日本社 https://amzn.to/4aT00Ll
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共有予定の本
鋭利で辛辣、政治一辺倒――そんなオーウェルのイメージは本書を読めば心地よく裏切られる「人間はぬくもりと、交際と、余暇と、慰安と、安全を必要とするのである」自然に親しむ心を、困窮生活の悲哀を、暖炉の火やイギリス的な食べ物、失われゆく庶民的なことごとへの愛着を記して、作家の意外な素顔を映す上質の随筆集
「一杯のおいしい紅茶」ジョージ・オーウェル著 中公文庫 https://amzn.to/3WRxIuU
生産性を高める新しい機械や生産方法は新たな雇用を生み、私たちの賃金と生活水準を上昇させる――これが経済の理屈だが、現実の歴史はしばしばそれに反している。中世ヨーロッパにおける農法の改良は飛躍的な増産を実現したが、当時の人口の大半を占める農民にはほとんどなんの利益ももたらさなかった。船舶設計の進歩による大洋横断貿易で巨万の富を手にする者がいた一方で、数百万人もの奴隷がアフリカから輸出されていた。産業革命にともなう工場制度の導入で労働時間は延びたにもかかわらず、労働者の収入は約100年間上がらなかった。なぜこのようなことが起きるのか? 圧倒的な考究により、「進歩」こそが社会的不平等を増大させるという、人類史のパラドックスを解明する。
「技術革新と不平等の1000年史」ダロン・アセモグル (著), サイモン・ジョンソン (著), 鬼澤 忍 (翻訳), 塩原 通緒 (翻訳)早川書房 https://amzn.to/4hhvugb
つまずきの原因を「読解力が足りない」で済ませては支援につながらない.著者らは学習の認知メカニズムにもとづいて,学力の基盤となることばの知識,数・形の概念理解,推論能力を測るテストを開発.その理念と内容,実施結果を紹介し,それで測る力が算数・国語の学力とどのような関係にあるのかを質的・量的に検討する.
「算数文章題が解けない子どもたち ことば•思考の力と学力不振」岩波書店 今井むつみ著 https://amzn.to/40Oghwo
ハーバード大学医学部准教授の著者(小児精神科医/脳神経科学者)による、”今よりもきっと楽に生きられる思考法”「リアプレイザル(Reappraisal)」の解説書。本書で解説する「リアプレイザル(Reappraisal)」は、科学的根拠のある心理療法である「認知行動療法」の中の対処法の一つです。それは「嫌な感情を覚えた際に、それをできるだけよい感情に変えていく」方法です。不安・恐怖・緊張・焦燥など、さまざまな感情のコントロールに有効であることが多くの研究からわかっています。
「REAPPRAISAL リアプレイザル」内田舞(著)実業之日本社 https://amzn.to/4aT00Ll
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