転んでスマホを落としたもんざです。
懇親会の帰り道、歩きスマホをしていたら段差につまづいて転びました。
左手に持っていたスマホを落とし、痛くて少し呆然としていたら、後ろからきた男性が「大丈夫?」とスマホを拾って渡してくれました。
(幸い足首を軽く捻挫した程度で済みました)
酔っぱらっていたわけでも、地面が油で濡れていたわけでもありません。
「歩きスマホは危ないのでは?」という心の声を無視して夜道を歩いた結果です。
ブルガーコフの作品に登場する悪魔ウォーランドも、まさにこの「心の声を無視する人間」について語っていました。
進捗報告
今回は、登場する悪魔とその一味を少しご紹介します。
この物語の舞台であるモスクワに突然、悪魔ウォーランドとしゃべる巨大な黒猫ベゲモト、道化師のようなコロヴィエフ、殺し屋アザゼロなど、アニメに登場しそうな個性的なキャラクターが登場してくるのです。
神も悪魔も、存在しない。人間を管理するのは人間だ。
そう断言する編集者の前に悪魔ウォーランドが現れ不気味な予言をします。
引用「ところがだめなんですな、これが……。というのは、なぜか分かりませんが、突然すべってころんで路面電車にひかれてしまうのです。その場合でもあなたはこの人がみずからを管理してそうなったとおっしゃるのですか?それよりも、別のだれかがこの人を管理したと考えた方が正しいのではないでしょうか?」、外国人はここまでいうと笑いだした。
この予言通り、編集者は本当に路面電車に轢かれてしまいます。
ウォーランドは人間の驕りや欲望を反射する鏡として登場するのです。
彼らがモスクワで引き起こす騒動は抱腹絶倒ですが、その裏には鋭い社会風刺が隠されています。
悪魔といえば、ゲーテ「ファウスト」に登場する悪魔メフィスト・フェレスが有名です。
しかしブルガーコフは、悪魔ウォーランドをメフィストのように人間を陥れる存在として描いていません。
メフィストは人間を誘惑して堕落させますが、ウォーランドは既に腐敗している人間の本性を暴露するだけです。
当時のロシア人の弱さや社会に蔓延する密告、贈賄、偽善——ソビエト社会の闇を暴くための強力な装置として導入されているように思います。
明日もどうぞよろしくお願いします。
参加者(2名)
- もんざ「巨匠とマルガリータ」(新潮文庫) ミハイル・ブルガーコフ (著), 石井信介 (著)
- Treeさん「反脆弱性[上]――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方」ナシーム・ニコラス・タレブ (著), 望月 衛 (監修), 千葉 敏生 (翻訳)
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共有予定の本
「原稿は 燃えないのです」
「巨匠とマルガリータ」(新潮文庫) ミハイル・ブルガーコフ (著), 石井信介 (著)
独裁政権の言論弾圧に屈することなく優雅なる反逆を貫き、死後発表されるや世界でセンセーションを巻き起こした文豪ブルガーコフの最高傑作にして極上のエンターテインメント!スターリン独裁下の社会をアクロバティックに笑い飛ばしつつ、人間の善と悪、愛と芸術と罪と罰を問う、哲学的かつ挑戦的な世界的ベストセラーが躍動感あふれる新訳で登場!
経済、金融から、人生、そして愛まで――。この不確実な世界で私たちがいかに生きるべきか、すべてに使える思考のものさし「脆弱/頑健/反脆弱」をもとに解き明かす。
「反脆弱性[上]――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方」ナシーム・ニコラス・タレブ (著), 望月 衛 (監修), 千葉 敏生 (翻訳)
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