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ベビーパウダーとがんに統計的に優位な関連はなし

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ジョンソン&ジョンソンのベビーパウダーでベッドタイムというのを愛用していると友人に話したら、ベビーパウダーって安全なの?と質問されました。たぶん大丈夫でしょ、と適当にその時は答えたのですが、気になったので調べてみました。

事件の概要

2018年頃から北米でジョンソン&ジョンソン(以下J社)がベビーパウダーに含まれるアスベストのために癌を発症したとして訴えられ、2019年には3万3千本の製品を回収する事件があったようです。J社は製品の安全性を訴えつつも、和解金を支払った事実があります。

結果

結論としては、現在の日本で販売されているベビーパウダーにはアスベストは混入しておらず、安全です。

日本では1987年7月にベビーパウダーのタルクにアスベストが混入しているとして問題になったけれども、1987年11月に厚労省がベビーパウダーの品質確保という通達を出したため、それ以降の製品には、アスベストは使われていません。

「タルク」使うベビーパウダー、国内では販売継続 J&J日本法人「安全性に確固たる自信」(2020年5月28日J-CASTニュース)

Q18ベビーパウダーにアスベストが使用されていると聞いたが、大丈夫ですか?(東京都環境局)

関連・参考

Webmedの記事でも、ベビーパウダーの使用と卵巣がんに統計的に優位な因果関係は見つからなかったと書かれていました。ただ、全く可能性がゼロというわけでもなさそうです。

赤ちゃんに使用するものだと考えると、安全性を重要視して、神経質になってしまうのは分からなくもありません。

特別にベビーパウダーを擁護するつもりはないのですが、危険度から言うと、タバコ、酒、果糖ブドウ糖液糖なんかを恒常的に多量摂取した場合のほうが、よほど病気を引き起こす可能性が高いにも関わらず、メーカー訴訟になったりしないのが不思議ですよね。あ、タバコや酒は注記が入ってるから、自己責任になるのか。

Study: No Major Link Between Baby Powder, Cancer (Jan7, 2020 Webmed)

Johnson & Johnson Will Pay $100M in Baby Powder Lawsuits (Oct6,2020 Asbestos.com)

Johnson & Johnson to End Talc-Based Baby Powder Sales in North America (May5,2020 New York times)

個人的な意見

私がいま使っているベビーパウダーはタイ製で成分はタルクでした。これらの情報を集めて、知識を得た状態で、私が使用をやめるか、と聞かれたら、答えはNOです。疾病と統計的に優位な関連性がないと科学的な実験結果が出ていることを信じます。

製品が引き続き世界中で販売されているので、もしこれが本当に危険な製品だとしたらJ社は潰れるでしょう。そんなリスクをJ社が冒しているとは、ちょっと考えられないし。

私は1987年以前の生まれなので、幼少期に使われていたベビーパウダーには、もしかしたら微量のアスベストが入っていたかもしれませんが、そんなの今さら心配しても仕方がないですもんね。

バイアスに気づいた

それよりも、私が反省しているのは、友人に「大丈夫なの?」と聞かれた時に「調べてみる」という一言がとっさに出なかったこと。

まさか、そんなことないでしょう?という思い込みから、安易に「大丈夫でしょ」なんて答えてしまいましたが、これは思いっきり「現状維持バイアス」が発動して、思考停止しちゃってました。

調べずに思い込みで判断しちゃ危険ですよね。今回調べてみて、自分は納得して使えるようになったので、良い勉強になったと思います。

用語

({英}baby powder )
皮膚を乾燥させ、あせも・かぶれを防ぐために主に乳幼児に使用する粉状のもの。天瓜粉(てんかふん)、タルカムパウダーの類。あせしらず。

“ベビー‐パウダー”, 日本国語大辞典, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2020-12-27)

キカラスウリの根からとった澱粉。汗しらずとして、汗疹(あせも)の予防に用いる。打ち粉。《季・夏》

“てんか‐ふん[テンクヮ‥]【天瓜粉・天花粉】”, 日本国語大辞典, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2020-12-27)

[学]Trichosanthes kirilowii Maxim. var. japonica (Miq.) Kitam.
ウリ科(APG分類:ウリ科)の多年草。茎は若いときは葉とともに褐色の軟毛が生えるが、成長につれ無毛となる。カラスウリに似るが、花冠裂片の先の房が短く、果実は黄色に熟する。根からとれるデンプンは天瓜粉(天花粉) (てんかふん) といい、あせもの薬用となる。日本全土に分布する。基本種のチョウセンカラスウリは果実が橙黄 (とうこう) 色で、朝鮮、中国、ベトナムに分布し、括楼 (かつろう) と称し、薬用とする。

“キカラスウリ”, 日本大百科全書(ニッポニカ), JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2020-12-27)

北米ではタルクの代わりにでんぷん由来(コーンスターチ)のベビーパウダーが使われているという記述もありました。調べてみると、化粧品などにもタルクは使われているようです。

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