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読書会まで2日/学問的な誠実さ

1. Zoom読書会
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こういうのは要注意だなと思ったもんざです。

知人がおすすめしていた遺伝に関する本がkindleアンリミテッド対象だったので読んでみました。

著者は学者なので期待して読み始めたのですが、残念ながら期待外れでした。

理由は2つ。

ひとつは、参考文献や基礎となるデータが明示されていなかったこと。

以前読んだフィッシャー「依存症と人類」では依存症の遺伝的決定にはエビデンスがないとされ、村井俊哉「統合失調症」では、これは原因不明の脳の病気であり、他の身体の病気と同じような普通の病気だと強調されていました。

ところが、問題の本ではまったく異なる結論が書かれており、この論拠はどこ?と不思議に思って調べようとしたのですが、具体的な研究結果は示されていませんでした。

ふたつめは、著者の経歴です。

学者といっても医療関係の専門家ではなく、専門は文学だそう。

そういう意味では出典や詳細データを明示されてなかったことも妙に納得できました。

専門分野の違いそのものが問題なのではなく、検証可能な根拠が提示されておらず、多くの人に誤解を与えかねないことに違和感を覚えました。

誰が書いているのか、どこの出版社から出ているのか、参考文献は明示されているのか。

この3つはメディアリテラシーの基礎。

誤った情報に踊らされないためにも、改めて肝に銘じたいと感じた出来事でした。

こうした経験をした後だからこそ、ゲルナーの本のような学問的誠実さがより際立って見えます。

進捗報告

わたしが今月みなさんと共有するのは、こちらです。

「民族とナショナリズム」岩波書店 アーネスト ゲルナー (著), 加藤 節 (監訳)

難解な本でしたが、なんとか最後まで読み終えて、ホッとしております。
この本は、出版社(ブラックウェル社)が企画したシリーズ(New Persoectives on the Past)の第一巻として1983年に出版されたものです。

1983年といえば、冷戦末期の緊張が続く時代でした。
このシリーズの主題は、主題、領域、時代の拘束という枠を外して、問題を真正面から論じることだったそうです。

引用「専門家が。。。「問題を”歴史学”、”政治学”、”経済学”としてではなく、端的に問題として論じること」にあった。」(訳者あとがき)

ゲルナーはシリーズ第一巻にふさわしく、哲学、政治社会学、思想史、社会人類学といった広範な学問領域に関する知識を駆使して、ナショナリズムの多様な側面を描き出しています。

この本のように、評価の定まっている名著を読むことの価値を改めて実感しました。

今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。

参加者(4名)

  1. もんざ「民族とナショナリズム」岩波書店 アーネスト ゲルナー (著), 加藤 節 (監訳)
  2. Treeさん「22世紀の資本主義 やがてお金は絶滅する」 (文春新書) 成田 悠輔(著) 
  3. 黒猫のみっつさん「マンガでわかる 「だまされない」お金の増やし方 思考停止でも月10万円受け取り続ける投資術」KADOKAWA 鳥海 翔 (著) 
  4. maru まるさん「「好き」を言語化する技術 」 (ディスカヴァー携書) 三宅香帆 (著)

 

共有予定の本

ナショナリズムの本質は何か。この難問に、英国哲学界の巨人ゲルナーが、政治社会学、社会人類学などの該博な知識を駆使して解明を試みる。「第一級のナショナリズム研究書」として高く評価されてきた名著の翻訳。
「民族とナショナリズム」岩波書店 アーネスト ゲルナー (著), 加藤 節 (監訳)

 

株価も仮想通貨も過去最高額を更新、生成AIの猛威が眼前に立ち現れ、かつてなく資本主義が加速する時代。この先、お金や市場経済はどこへ向かうのか?この先数十年から百年かけて起きる経済、社会、世界の変容を大胆に素描。人の体も心も商品化される超資本主義の行き着く果てに到来する「測れない経済」。そこに出現する「お金が消えてなくなったデータ資本主義」は人類の福音となるか?「22世紀の資本主義 やがてお金は絶滅する」 (文春新書) 成田 悠輔(著) 

 

全世界株式(オルカン)一本で、放っておいても増えていく!堅実に、確実に資産を増やしたい人のための、今すぐ始められる投資術。難しい知識は必要なし!情報におどらされず、惑わされず、”思考停止”で運用することが、お金が増える近道となる。「マンガでわかる 「だまされない」お金の増やし方 思考停止でも月10万円受け取り続ける投資術」KADOKAWA 鳥海 翔 (著)

 

本書は、アイドルと宝塚をこよなく愛する著者が、書評家として長年培ってきた文章技術を「推し語り」に役立つようにまとめた1冊です。「「好き」を言語化する技術 」 (ディスカヴァー携書) 三宅香帆 (著)

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