その選択は単なる教育行政の問題ではなく、ナショナリズムの条件そのものなのかもしれません。
進捗報告
「民族とナショナリズム」岩波書店 アーネスト ゲルナー (著), 加藤 節 (監訳)
今回は第七章「ナショナリズムの類型」から印象に残ったところを共有します。
ここで著者は、ナショナリズムをモデルで分析します。
要素は、権力、教育、共有された文化の3つ。
ゲルナーは意図的に資本、所有、富を無視していることを明らかにし、他の分析との差を強調します。
1.権力(中央集権):社会全体に秩序を強制する力が均等に配分
2.教育に近づく機会:
2-1. 権力保持者が権利を独占
2-2. 権力者とその他が同等の権利を持つ
2-3. 権力保持者以外のみが持ち、権力保持者は持たない
2-4. どちらも持たない(無学者の集団)
この組み合わせによって、ナショナリズムが生まれる型と生まれない型が説明できるのが、この章の面白さでした。
ゲルナーが唱えるナショナリズムの条件はこの3つ。
経済も前提条件ではあるけれども、決定要因とはなりません。
経済は背景にはあるが、民族出現の引き金にはならないという立場のようです。
富の有無よりも、教育へのアクセスと文化同一化が決定要因になるのが独自の視点ですよね。
1.高文化(読み書き能力)に参加し同一化に関わる
2.高文化は政治的単位と構成員全体をカバーする
3.社会基盤が高文化の上で成り立つ分業体制である
けっこうバッサリとマルクス主義的なモデル(資本、所有、富)を切り捨てています。
引用「適切な性向に恵まれている場合には、まったく貧乏な人々(例えば年季奉公人として移住してきた中国人苦力たち)が驚くほど成功する場合もあるし、一方、不適切な人的環境に発展への援助として資本が注がれたとしても、そこからは何も達成されない。資本は、資本主義と同じように、誇大視されたカテゴリーであるように思われる」
確かにPower(権力)とEducation(教育)に基づくゲルナーのモデルのほうが分かりやすいと感じました。
感情よりも制度設計が決定的だという視点は、ナショナリズムの見え方を大きく変えます。
今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。
参加者(3名)
- もんざ「民族とナショナリズム」岩波書店 アーネスト ゲルナー (著), 加藤 節 (監訳)
- Treeさん「選書中」
- 黒猫のみっつさん「マンガでわかる 「だまされない」お金の増やし方 思考停止でも月10万円受け取り続ける投資術」KADOKAWA 鳥海 翔 (著)
お申込みURL
お申込みはこちらからどうぞ。
共有予定の本
ナショナリズムの本質は何か。この難問に、英国哲学界の巨人ゲルナーが、政治社会学、社会人類学などの該博な知識を駆使して解明を試みる。「第一級のナショナリズム研究書」として高く評価されてきた名著の翻訳。
「民族とナショナリズム」岩波書店 アーネスト ゲルナー (著), 加藤 節 (監訳)
全世界株式(オルカン)一本で、放っておいても増えていく!堅実に、確実に資産を増やしたい人のための、今すぐ始められる投資術。難しい知識は必要なし!情報におどらされず、惑わされず、”思考停止”で運用することが、お金が増える近道となる。「マンガでわかる 「だまされない」お金の増やし方 思考停止でも月10万円受け取り続ける投資術」KADOKAWA 鳥海 翔 (著)
コメント